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韓国ドラマ サンオ(サメ) 資料室

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10話

未熟な耳で聞き取っています。
この先、韓国の方が聞きとり書き起こしたセリフ等の記事がUPされたら内容の修正を行います。



通話しながら道に迷ったと言っているオ刑事が夜の古い町並みを歩いている。
「・・・すみません」
何かを探すオ刑事、何かを感じ振りかえる。
そして携帯でメッセージを入力していた。

<ビョン・バンジンチーム長
  だいぶ遅れそうです。電話下さい。すみません。>

杖をつく黒い服の男がボールペンをノックしながら歩いている。
オ刑事が人の気配に顔をあげると、黒い帽子の老人が立っていた。

オープニングタイトル ―10話―

「来て下さってありがとうございます」「ありがとうって言葉は僕が言うことです。チョ・ヘウさんに会う理由ができたんですから。どうして呼んだんですか?」

キム・ジュンを呼びだしたヘウがベンチに向かって歩き腰を下ろした。
その隣に並んで座るキム・ジュンに缶ビールを渡す。
イスはその缶ビールを受け取ると、ヘウの缶ビールを黙って取り上げ、プルトップを開けてヘウの手に戻した。
受け取って口を付けるヘウ。
(ここのセリフはものすごーく重要になるはずなので、中途半端な内容は書かずにおきます)

12年前のこと、イスを探していること、沖縄でイスが生きていると知ったこと、写真を見せたけど違っていたことなどキム・ジュンに伝えるヘウ。
それでもヘウはあれはイスだと思っていると言う。
顔が違った理由、1つ目は顔が違うと言う証言が嘘。

二つ目は・・と言うとヘウはキム・ジュンに「本名は?」と聞く。
「村上シンジ」だと答え、なんでこんなことを聞くのか?と問いかける。

「どんなことをしても見つけ出さなくちゃいけないんです。イスは見つけ出してくれるのを待っています。止めてもらうために・・」
その言葉に、ハン・イスは拳を強く握りしめた。

「さようなら」
ヘウはそう伝えるとハン・イスもとを去っていった。

止めていた息を大きく震えながら履きだすイス。
追いそうになる足を止め、涙を溜めて背中を見送る。

車に戻ったヘウも大きく息を吐きだし、ハンドルに顔を埋めた。

イスの手の中には金属の鮫のネックレス・・強く握りしめた所に<友>からの着信。
「あぁ・・」話しを聞くイスの目から温度が消えて行く。

チョン・マンチョルの家から出てきたオ刑事があの写真を手に何かを考えてる。
カチッ・・カチッ・・ 音に反応しキョロキョロ見回すオ刑事。
黒い革手袋の男がボールペンをノックしている。
オ刑事は写真をジーンズの後ろポケットにしまうと、400ccのバイクに乗り走り去った。

チョ・サングクが電話を受けている。
写真について話し、チョン・マンチョルがどうやって死んだか?と聞いている。

ビョン・バンジンも電話を受けていた。
「チョ・サングク会長?」オ刑事がチョ・サングクについて聞いているのだった。
「何で聞く?理由は何だ」「後で、確認したいことがあるから後で話します」
そう言うとオ刑事は一方的に通話を切った。

「こんばんは~」 キム・スヒョン捜査官がビョン・バンジンに声をかけた。

オ刑事はネットを使ってチョ・サングクについて調べている。
「違う人みたいだ・・・・」
オ刑事はそうつぶやくと電話で調べて欲しいことがあると頼んだ。

イヒョンのカフェではキム・スヒョン捜査官とビョン・バンジンが座っている。
「チョ検事は平気か?」「そんなはずないでしょ。記者たちが来て大変です」
「父さん!」「おお!終わったかい?」「おじさん、まだ帰らなかったの?」「うん。ところで、なんで僕がおじさん?」「おじさん以外何が?」「オッパとかさ」ビョン・バンジンがニヤニヤ聞いている。
「私はオッパなんて呼ばないですよ~」

その様子をカフェの外の通りから兄のハン・イスが優しい笑顔で見守っている。
振りむき帰ろうとした時、その後ろ姿をイヒョンが見つける。
「ん?今日はジュース飲まないのかな?」「誰?」父が問う。
「声が素敵なお客さん。」「声が素敵なお客?」「うん。イス兄さんみたいに声がすごく素敵なの」「あぁ。」イヒョンの言葉に頷いたビョン・バンジンが、何かに気付き血相を変えて店を飛び出す。
「父さん!」「待ってて」その後をキム・スヒョン捜査官が追う。
通りに出ても人通りの多さに見失うビョン・バンジン。
「どうしたんですか?」「いや・・」ビョン・バンジンは店に戻った。
数メートル先のハン・イスが振りかえる。
キム・スヒョンをちらりと見てイスはまた歩きだした。
その様子を見ていたキム・スヒョンは店に戻ろうと一歩踏み出してふっと何かを思いついた様子。

居酒屋でオ・ビョンシク地検長とオ・ジュンヨン父子が酒を飲んでいる。(地検長の声聞き取りにくいのでばっさりカットします)
息子は言う「僕はお父さんを信じてます。いつでも信じてきました。」
その言葉に深く目を瞑り、父親は酒を注ごうとする息子の手を止め俯いたまま店を後にした。

ハン・イスが歩いている。
「私はわかってるんです。イスは私が見付けてくれるのを、そして私が止めてくれるのを待ってます。」
ヘウの言葉を思い出していた。

「代表!?」チャン・ヨンヒ秘書が声をかける。
「出かけられてたんですか?ふふっ^^マンゴージュースお好きでしょ。私、キム・ドンスさんのお陰で美味しいジュース屋さんみつけたんです」「そうですか」「はい。代表のこと考えて買ったんです。」
マンションに入ろうとする二人の横を、女性が一人外に向かって出て行った。
振りかえるチャン・ヨンヒ。
エレベーターに乗るとチャン・ヨンヒが12階と15階を押した。
「さっきのあの女性、アナウンサーのイ・ファヨンでしょ?」「そう?」「ええ、間違いないです。私TV中毒なんです」
12階に到着したエレベーターを降りるチャン・ヨンヒがイスに言う。
「おやすみなさい。」「チャン秘書も」チャン・ヨンヒがそっと笑う。
エレベーターの扉が閉じそうになった時、イスが手のひらを挟んで止めた。
「ジュース、ありがとう」その顔は温度のある優しいハン・イスの笑顔だった。
・・・閉じたエレベーターの扉に切なく微笑みかけるチャン・ヨンヒ。

ヘウは自宅の庭で空を見上げていた。
「何見てるんだ?」「いつ来たの?」声はオ・ジュンヨンだった。
「検察にマスコミが来て大変だろ?」「ホテルもでしょ?」「携帯繋がらなかったけど何かあったのか?」「えっと・・携帯切らなきゃいけなくて・・」「約束があったの?」「ええ。」「誰?」「捜査官と食べてたの。オッパは?」「お父さんと会ってた」
その言葉にヘウの顔が曇る。
オ・ジュンヨンは以前ヘウが言っていた「他の人も関わっている」という言葉の意味をヘウに聞くが、ヘウはお義父さんは関係ないと、真実をはぐらかした。

チョ・サングクは自室で白磁を撫でている。
「戻りましたおじい様」「ただいま戻りました」ヘウとオ・ジュンヨンが挨拶に来た。
大変だろうけどがんばるんだと、若い二人を励ますチョ・サングク。

部屋の外では息子チョ・ウィソンがおろおろ溜息をつきながら歩きまわっている。
その様子を冷めた目で見ているパク女史。

扉を開いて出てきたヘウに父親が声をかけた。「父さんと話そう。」「疲れてますから」「話したいことがあるから」チョ・ウィソンがヘウを外に連れ出した。

「今日、あいつに会ったんだろ?」ヘウが睨む。
自分の見方をしないヘウに、チョ・ウィソンが言う。
「まだ俺がチョン・マンチョルを殺したと思ってるのか?」「いいえ。違うと解ってます」「じゃぁ!何が問題だ」「12年前お父さんが何をしたのか良く考えて下さい」「言えばいいんだろ?そうだ、俺がひき逃げをした。でもハン運転手が身代わりになるって言うからそうした。」「お父さんは何も解ってない。お父さんがひき逃げをしなければ、あの人は死んでない。イスも死んでないんです。それでも悪くないと?」「ハン運転手が死んだのが俺のせいか?イスが死んだのに俺が何をしたって!ハン運転手がタイミング悪く死んだもんだから・・」「は?なんですって?」「とにかく、お祖父さんには言うなよ!」「もう、お父さんを許しませんから」「許してくれなくて結構だ!」
チョ・ウィソンは怒りながら去っていった。

自室のソファーで塞ぐヘウにオ・ジュンヨンが優しく寄り添う。

漢江のほとり、チョ・ウィソンが車で待っているとイ・ファヨンがやってきた。
その様子をカメラに収める誰か。

ヘウはクリアボードに向かって考えている。<違う顔 - 何故?>と書いて。

真っ暗な部屋の水槽の前のソファーでハン・イスが夢を見てうなされていた。

ヘウは引き出しの中から昔撮影した湖でのイスとの映像をPCで見ている。
その顔が大きく映しだされた時、一時停止をしてキム・ジュンの顔と比較して首を振る。
懐かしい顔が映しだされる画面を泣きながらヘウが懐かしそうに撫でる。

ソファーで目を覚ましたイスが両手を合わせて考えている。手の中には鮫のネックレス。

同じようにヘウも木彫りの鮫のネックレスを見ながら考えていた。
イスの事故の捜査記録を見直して何かを思い出した。

翌朝、車を走らせているヘウ。
書斎に入ったオ・ジュンヨンがクリアボードの<違う顔 - 何故?>の文字をじっと見つめた。

階段の下でパク女史がヘウは早くに出たと教えてくれる。
そこへオ・ジュンヨンの秘書から電話がかかってくる・・驚くオ・ジュンヨン。

ヘウはイスの家の玄関扉の前に立っている。
そっと手を伸ばしインターフォンを押そうとして迷っている。

部屋の中ではイスがオルフェウスの絵の前に立っている。

ヘウが再びインターフォンを押そうとし、数センチのところで留まりエレベーター前に走って行く。

何かを感じたイスが走り玄関扉を開く・・そこには誰も居ない。
呆れたように、自分に笑うイス。

キム・スヒョン捜査官はPCでヘウの父親のスキャンダル記事を見ている。
そこへヘウが来て「何で休日なのに来たんですか?」「キム・スヒョン捜査官、先日頼んだリスト見せてくれる?」「リストですか?」「ハン・イス交通事故に関するリスト」「病院記録も無く、ハン・イスについて記憶している人も居ませんでした」「わかってる。」

そしてヘウはキム・ジュンの高校時代の写真を手に入れるように頼む。
「それより問題ができました。」
それは、さっきキム・スヒョンが見ていたチョ・ウィソンが愛人と車に載っているスキャンダル写真の記事だった。

水槽の前でハン・イスが薬を飲みながらPCを開き、同じ記事を見ている。
画面を指でスクロールし、記事の内容を目にすると、イスは立ちあがり水槽の魚に餌をやった。

パリン!
チョ・サングクが息子の顔めがけて黄色い花の入った花瓶を投げつけた。
怯えるチョ・ウィソン、震える拳を握りしめながら激昂しているチョ・サングク。
「お父さんも知ってるように殺人事件など関係した事実はありません、」「人々は事実かどうかなど関係ない!」「でも・・」「お前が何をしたかわかってるのか!」
チョ・サングクは自身が心血を注いで育てたカヤホテルが傷ついたと、感情むき出しで息子を怒鳴りつけている。
「申し訳ありません・・ひっく・・・うぅ・・」チョ・ウィソンは叱られた幼子のように顔をゆがめて泣きながらチョ・サングクの書斎を後にした。

深く溜息をつきながら、呆れと失望と共にチョ・サングクが首を二、三度振った。

チョ・ウィソンが鏡を見ながら頬にできた傷に薬を塗っている。
オ・ジュンヨンの話にチョ・ウィソンが驚く。
「今、何て言った?」(ここの会話聞き取れず ただ、イ・ファヨンとの記事が問題になってグランブルーホテルとの関係がどうのこうの・・・)

ビョン・バンジンもチョ・ウィソンの記事を読んでいる。
部下の刑事が、あのスマートキーの捜査に関して怒っている。
「あの時間、チョ・ウィソン社長は彼女の家に居た」「彼女に会ったんですか?」「ああ。」

そこへオ・ジュンヨンから電話がかかってきた。

ヘウは上司に呼ばれ、もう捜査は無理だと言われる。

図書館
オ刑事が写真について独立運動関連の書籍で調べている。
少し離れた席でハン・イスも調べ物をしている。
本を閉じたハン・イスが立ちあがってオ刑事の方に歩いてくる。
読んでいた本を閉じて次の本を手に取った時、あの写真がぽろりと床に落ちた。
写真を拾いオ刑事に渡すハン・イス。
オ刑事は写真を受け取ると手帳に挟んだ。
オ刑事は写真に写っているスーツの男性を発見した・・チョ・インソク。

書架の間で?と首を捻るハン・イス。
聞こえてきたのはボールペンをノックする音。
ハッとして通路を見る。
慌ててオ刑事の元に行ってみたがすでに居ない。
慌てていたのかそのまま開かれた本に写っているスーツの男性をイスも確認した。
イスは慌てて車で移動しながら通話している。
「俺だ。オ刑事を捕まえろ。時間が無い。」

オ刑事はビョン・バンジンに電話をかけている。
「話したいことがあるんですが、時間ありますか?」「あぁ、7時過ぎたら大丈夫だ」「それじゃ先輩の家に行きます。ところで、カン・ヒスが死んだ時・・・・ですか?」「文書見つけたのか?」「いえ、写真です」「写真?」「独立運動家の写真です。ええ、詳しいことは会った時に話します」
「すみません、キム・ハッミョン教授はどこでしょう?」オ刑事が学生に聞いている。

「独立運動家の写真・・」ビョン・バンジンがオ刑事の話していたことを考えている。
「どうしました?」「いや」
ビョン・バンジンと部下はカヤホテルにチョ・ウィソンの話を聞きに来ていた。

「合ってます。あの日ファヨンと・・イ・ファヨンさんと一緒に居ました。」「違う証言をしていたのはなんでですか?」「スキャンダルが怖くて」「イ・ファヨンさんと一緒だったと証明できる人は居ますか?」「家にいてどうやって!?」
チョ・ウィソンとオ・ジュンヨンはビョン・バンジンたちに素直に事実を述べている。
ビョン・バンジンがいつからの関係か?スマートキーを無くしたのはいつか?と聞き、ひき逃げ事件に関しても触れ始めた。
オ・ジュンヨンがそれとなくチョ・ウィソンに助け船を出す。
それに乗り、チョ・ウィソンがもういいでしょ?と話しを打ち切り、ビョン・バンジンはまた聞きたいことが合ったら連絡をするという。(たぶん)

オ・ジュンヨンがビョン・バンジンをロビーまで見送っている。
「こんなところまで来て下さりありがとうございます」「ありがとうだなんて。また連絡する、戻ってくれ」「チョ検事は良い結婚したな」

ヘウは義父でもあるオ・ビョンシク地検長の部屋を訪れている。
「悪いな・・」「いえ、わかっています」「理解してくれてありがとう。でどうした?」
ヘウは辞表を取り出した。
「これ以上捜査ができないなら、ここに席を置く理由を感じませんが、最後まで検事としていたいです。」
ヘウは辞表を手にオ・ビョンシク地検長の部屋を出て溜息をついた。

「ヘウがそんなことを言っていたのか」チョ・サングクがオ・ビョンシク地検長から報告を受けている。

オ刑事が道に迷っている。
「ああ、“歴史を正す”と書いてあるんですか」電話で聞いてもう少し探してみると・・・。
何かを感じ、オ刑事が振り返るが誰も居ない。

時間は夜9時15分。
オ刑事はメッセージをビョン・バンジン宛に送った。

<ビョン・バンジンチーム長
  だいぶ遅れそうです。電話下さい。すみません。>

杖をついて足を引きずった男が歩いている。
一歩ずつ、ボールペンをノックしながら・・・
オ刑事が振り返った時、その男は黒い帽子をかぶってすぐ後ろに立っていた。

ハン・イスは自室のソファーに座り両手を合わせて考えている。
リリリリリリリリ・・携帯が鳴った。
相手は<友>
「どうなった?」
その会話をチャン・ヨンヒが盗聴している。(会話がきちんと聞きとれないので書きません)
通話をイスは両手で顔を覆い、ソファの背もたれに深く身体を預けた。
(調べたところ「チョ検事自ら家族・父の真実の姿を言うようにする。直接届けるように」と指示みたいです。)

チョ・サングクは青く光る窓の外を真剣な顔で眺めている。

オ刑事がうつろに目を開いた。
身体はイスに縛り付けられている。
ボールペンをノックする男。カチッ・・カチッ・・
目を凝らして懸命に見るオ刑事。カチッ・・カチッ・・
鏡に映る表の顔は古書店の主人・・チョ・サングクの送った暗殺者。

「誰だ?」 カチッ・・カチッ・・
「一体何だって言うんだ・・」カチッ・・カチッ・・

「写真を見た人は誰か居るか?」カチッ・・カチッ・・
「俺一人だ、誰も見た人は居ない。写真・・ただの写真じゃないか・・」カチッ・・カチッ・・
「あの写真が何なのか、俺は何も知らない」カチッ・・カチッ・・
「本当だ、信じてくれ!」カチッ・・カチッ・・

やめてくれ頼むと言うオ刑事の懇願に古書店の主人が冷静に言う。カチッ・・カチッ・・
「言いたいのはそれだけか?」カチッ・・カチッ・・

まばゆい光。
ヘウとジュンヨンの部屋では、夫のネクタイを妻が選んでいる。
「これじゃなくて~ うん。これが似合うわ」ヘウが穏やかな笑顔で夫のネクタイを締めている。
「今日は忙しくないのか?一緒なんて久しぶりじゃないか」
その質問に答えず、ヘウはネクタイを結び続けている。
「ヘウ?」オ・ジュンヨンが妻の普通ではない様子に声をかける。
「ちょっと待って」
ヘウは引き出しから封筒を取り出した。<辞表>
「何だ?」「オッパが持ってて。そしたら安心だから・・」「やめるつもりなのか?」「ええ」

二人で出勤する様子にパク女史が声をかける。
「二人一緒なんて久しぶりじゃない?」「行ってきます」

チョ・ウィソンの問いかけを無視してヘウが立ち去った。
「行ってきます」オ・ジュンヨンが義父に声をかける。
「あぁ・・」新聞を開き、目でヘウを追いながらチョ・ウィソンが答えた。

ビョン・バンジンが自宅で電話をかけているが繋がらない。
「どれだけ電話してるのよ」ビョン・バンジンの妻が声をかける。
「イヒョンは?」「ヘウさんの記念パーティに行くって髪から何からもう!!」「ハハッ」
その時、イヒョンの部屋の扉が開いた。
「うわぁ~~~イヒョン、すっごいかわいい!天使みたいだ!」
その声を聞きながらイヒョンがクルクルとオルゴールの人形のように回っている。
「そのくらいにして早く行きなさい!」ビョン・バンジンの妻が明るく、仲良し親子二人に声をかけた。
「父さん、行こ!」「あぁ、行こ!行こ!行こ!行こ!」仲良し親子はそそくさと玄関に向かった。

キム・ジュンが車の後部座席に座って窓の外を見ている。

キム・ドンスが明るく話している。
「ところで、今日は代表表情が神妙ですね」・・気不味い空気が立ちこめ・・・流石のドンスも黙るしかない。

ビョン・バンジンがまた電話をかけるが、相手は出ない。
「先輩!先輩!聞きましたか?」「何の話だ?」「オ・・オ・・オ先輩が殺されたって」ビョン・バンジンの表情が凍りつく。

夜のソウル。
<カヤ>の文字が高層ビルの上でひときわ大きく輝いている。

パーティ会場。
記者に囲まれるチョ・ウィソン。
「イ・ファヨンさんとはまたいつから会い始めたんですか?」
「あぁ~あ、その話しはまた後で」

チョ・ウィソンの大声が響く会場に、美しく着飾ったチャン・ヨンヒを伴ってキム・ジュンが入ってきた。

「キム・ジュン代表!」オ・ジュンヨンが声をかけた。
挨拶をしあう三人にオ・ジュンヨンの秘書が声をかけた。

「ムン社長が来ない理由は何だ?」「言いませんが絶対に・・・だそうです。」「ムン社長と電話する」「ハイ。」
「本部長、どうなってるんですか?グランブルーホテルがカヤじゃなくジャイアントと合併するって・・」
部下が持ってきた書類を見てオ・ジュンヨンが驚く。

吉村純一郎がカヤホテルパーティ会場に向かって歩いていると、後ろからイヒョンが追いぬいて走っていった。

キム・ジュンがチョ・ウィソンが声高に話す様子を冷ややかに見ている。
入口からヘウをパートナーにチョ・サングクが入ってきた。

ヘウを見ているキム・ジュン。
その横顔を見つめるチャン・ヨンヒ。
キム・ジュンの視線をヘウが捕え、チョ・サングクのある気に合わせて視線が外れた。

そんなキム・ジュンの横顔を見つめるもう一人、両のパンツのポケットに手を入れたオ・ジュンヨンだ。
上目遣いに睨むオ・ジュンヨンがキム・ジュンに向かって歩み寄る。

鑑識が歩く中をビョン・バンジンの車が急停止する。

「出て話しをしましょう。」オ・ジュンヨンがキム・ジュンに話しかける。
会場を出て行くオ・ジュンヨンの後を歩き始めたキム・ジュンに<友>からの着信。
「俺だ」

ビョン・バンジンは、両目を見開きイスに座り腹に大きく赤丸印を付けられ死亡しているオ刑事を凝視している。

右の腿に傷。

電話を受けたイスの表情が驚きと同時に凍りつく。
にこやかに来客と談笑するチョ・サングクを睨む。
その視線にチョ・サングクが気がつき、ふっと笑う。
キム・ジュンがわずかに頭を下げて会釈をした。
ヘウが視線の先にキム・ジュンを捕えた。
キム・ジュンの目はチョ・サングクを射るように見つめ、チョ・サングクもまたキム・ジュンをじっと見つめている。
その視線の戦いにヘウは違和感を感じているようだ。

そんなヘウの視線にキム・ジュンが気付き、視線をそらしてオ・ジュンヨンに向かって歩き出した。
オ・ジュンヨンは立ち止ったキム・ジュンを見て、歩きだした様子に外へ出てゆく。

後に着いてキム・ジュンが入口を出ようとした時、イヒョンとぶつかった。
「あ!」「大丈夫?」「はい。あ!こんにちは!」
にこやかに話す二人をヘウが驚いたように見ている。
一歩ずつ近づくヘウをチャン・ヨンヒも見ていた。

キム・ジュンが立ちさる。
ヘウの存在に気付いたイヒョンが手を振っている。
ヘウは明るい笑顔になりイヒョンに微笑む。

「何言ってるんだっ!」チョ・ウィソンの怒号が聞こえてヘウが振り返る。
ただならぬ様子で会場を出て行くチョ・ウィソンの後を、恰好のネタだと記者たちが追う。

その様子に溜息をつくチョ・サングク。

カヤホテル44周年の立て看板の前をキム・ジュンが歩いていく。
「私の部屋で話しましょう」イスがオ・ジュンヨンの声についていく。
「キム代表!」チョ・ウィソンが追いかけてきた。
「事実か?グランブルーホテルとの合併は事実なのか?」「お義父さん・・」「事実です。何か問題でもありますか?」
殴りかかりそうになるチョ・ウィソンをオ・ジュンヨンが止めた。
「記者が居ます。」
オ・ジュンヨンの秘書に促され、チョ・ウィソンが社長室に戻っていく。

「お騒がせして申し訳ありません。打ち合わせをしてからお話いたします。」
オ・ジュンヨンが記者に頭を下げてイスを連れて歩きだした。
ヘウとイヒョンが見つめている。
キム・ジュンは冷たい目でヘウを見て、踵を返して歩きだした。

「おねえちゃん、どうなってるの?」「あなた、今のあの人知ってるの?」「うん。うちのお店に来るお客様。なんで?」

「チョ検事お預かりしています」「誰から?」「キックサービスが来まして大切だから今ご確認下さいとのことです」
受け取った封筒の中身はUSBメモリー

オ・ジュンヨンの部屋。
「うちと合併の話しが進んでいたのは知っていますか?」「知ってます」
「私は人を信じていません。」
立ち去ろうとするイスにオ・ジュンヨンが言う。
「人に対する信頼がなければ人を失います。」
「私は、これ以上失うものはありません」

会場のモニタールームにヘウがやってきてPCにUSBを挿した。
モニタリングをしていた従業員に電話が入り、しばらく席を外すとヘウに行って彼は出て行った。

44周年の式典会場では人々がひそひそと話しをしている。

司会が式典の進行をしようと挨拶を始めた時、会場内にチョ・ウィソンの声が響く。

その声はチョン・マンチョルとチョ・ウィソンのものでPC内には映像も映しだされている。

「俺が殺したって証拠でもあるのか?」

隠しカメラで映されたその映像は、チョン・マンチョルのルームサロン社長室で撮られたものだった。

その映像にヘウが深く目を閉じうな垂れる。
吉村純一郎は満足げに立っている。
会場に戻ってきたオ・ジュンヨンが自分の耳に飛び込んできた音声に驚いている。
顔を歪めるチョ・ウィソン。
苦い顔横顔のチョ・サングク。
その二人を能面のように表情一つ変えないハン・イスが見ている。

10話終了
by sang-eo | 2013-06-28 01:40 | ☆ストーリー(あらすじ)

韓国ドラマ 復讐三部作「復活」「魔王」に続く「サンオ(サメ)」 ファンによるまとめブログ。  記事が多いのでカテゴリーからお進み下さい。★日本の情報 ☆韓国の情報 @JUN


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