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20 「サンオ(鮫)」18話レビュー 血の罠

「サンオ(鮫)」18話レビュー 血の罠
2013-07-2501:01



妨害作戦、非常計画

最後の味方を失った。
長い時間、共同の敵に向かい手をつなぎ駆けつけたひとりだけの友達の心に疑いが芽生えた瞬間、自然と一歩退くようになってしまったイス。
二人を引き離した事実が本物でないとしても、不信は関係を蚕食し元に戻ることは容易ではないだろう。
チョ・サングクが自分を捨てかねないという考えでも、依然としてチョ・サングクの命令に従って動くチェ・ビョンギ。
妻が人質にとらえられた時も揺れなかったように、自身の中に芽生えるチョ・サングクに対する不信にもかかわらず揺るぐことはない。
しかし彼らほど長くないイスとスヒョンの関係は元のようにはできなかった。

チョ・サングクが二人の間の信頼を崩す作戦を使い、イスもやはりチョ・ウィソンを崩す作戦を描く。
自身の力を子供にさえ譲りたくなかったのか、でなければ今後差しせまってくる事件を備えてイメージにあらかじめコーティングしておくためになのか、チョ・サングクは全財産を投資して財団を作ることにする。
もちろん社会還元でなく、財団設立。
すでに多くの人々が検証してきたように、それは結局また他の財産隠匿に過ぎないが。
父に対する反発心と欲に埋もれるチョ・ウィソンの怒りに触れるには充分だった。
すでに心情的には背を向けた金持ち。
だがチョ・サングクは醜い息子が自身の恥部を明らかにできないことというものを知っていたし、チョ・ウィソンはやはり父を正面から突破する頭を持つことができなかった。
せいぜい私財をはたいて新しい事業を起こすことによって父に何か見せようとするチョ・ウィソン。
イスはすでにそれまで計画に入れたようだ。
結局チョ・ウィソンが破滅することになればチョ・サングクの心も安らかではないから。

スヒョンはチェ・ビョンギに顔を公開し、チェ・ビョンギも過度に露出された。
 信じる信じないは一旦先送りにし、仕事の進行のため秘密のラインを利用する二人。
ジュンヨンの秘書のキム秘書を通じてカヤホテルの内部事情を聞きチョ・ウィソンを罠にはめたイス、警察であるグォン・テホを通じて唯一の証人であるオ地検長を処理しようとするチョ・サングク。
どちらも非常計画を徹底的に立てておいただけに、第1の共犯が間違える状況までも予測したようだ。
しかしイスにはスヒョンが単なる請負人ではなかったので少し難しく見える。


・サメの愛

気をつけろとイスが言った。
義父を害したのはイスではなく、むしろジュンヨンの父なので心配している・・・
いつもかわらないドンスと同様にイスも変わることなくあたたかい。
ジュンヨンを好きで思う心はヘウも変わりがない。
なのにどうしてこんなになってしまったのか。
私のおじいさんがあなたのお父さんを殺そうとした、という言葉も言えないし、事実イスに惹かれているとも言えない。
一番近くにあるべき夫なのに心を一つも打ち明けられない。
影の正体、盗聴を受けたイスの状況であり、依然として身辺の脅威を受ける舅に対する不安感であり、一様に耐えられないし辛いことばかりで悩みすらいえるところがない。

酔ってからやっと笑うことができる酒が恩人だと言った哀れな女。
父についた不吉な予感だけでもこんなに大変なのに、自分の手で祖父と父の罪を裁いていこうとする強い女。
後ろ指を受けながらも、人々は平然と交わす愛を、どうしても始められないかわいそうな女。
小さな体一つ当てもないのに険しい私の夢の中まで心配するバカ女。
そしてその女に傷を作りながらもっと作るようになる俺という男。
愛を分けていてもお互いを噛むサメのように、お互いを抱えていても傷が痛い。

・血の罠

父ではないと思った。
父を調査して証人に会ったのは、父が犯人ではないという結論を得るための間接的証明。
しかし知れば知るほど、矛盾だらけだ。
直接拷問にあったユン教授さえも父‘影’だと指差して、父が極悪な拷問技術者であり、12年前カン・ヒスを殺害したという結論の外に得るものはなかった。

父の正体を世の中に暴露するぞと脅す息子にチョ・サングクは話した。
君はできない。
暴露するならば君だけでなくヘウまでも罪人の子として生きることになるのだと。
自身のルーツが犯罪者に虐殺者ということに耐えることができる人がいるだろうか。
誰かは将軍の息子になって、誰かはカインの後継者になり、誰かは独裁者の娘になって、誰かは英雄の孫娘になるのだ。
彼が生きてきた人生や哲学、世の中に施したことは何の関係がなくなりただ誰かの血管を受けたという事実だけでその表示は永遠に続く。
人の行動が赤血球と白血球から出ると考える人と頭脳と胸から出ると考える人の間の論争は永遠だが、私たちは依然として前者を好む。
そのように考える方がはるかに手軽だから。
お互いを知っていくにはとても短い人生で、知らない人々を判断するにはその方がさらに安全だから。

拷問技術者、'影'ハン・ヨンマン。
彼がカン・ヒスを殺したのは自分の過去を隠すためのもので、それなら結局に殺されたのも、自分の過去と殺人のためだっただろう。
ハン・イスが殺害されたのは拷問官であり、殺人者の息子に生まれた原罪で、オ地検長やオ刑事が遭ったのはイスがチョン・マンチョルを殺したためであり、イヒョンが拉致されたのはチョ・ウィソンを拉致したからだろう。
ヘウを愛を交わせないのも、すでに夫がいる女性を狙った罪のためだろう。
因果応報、物事は必ず正しきに帰する。
罪を犯した者は罰を受け、善を行った者は福を受ける。
このすべての悲劇の始まりは自分が汚れた血を持っていたからという考えの中に、血の罠に落ち込んで沈むイス。

いっとき忘れていた。
可愛い妹と、頼もしい友達と、優しい人達、そしてヘウの間で、忘れていた。
すでに以前のハン・イスが死んでしまったことを。
残忍な彼らに勝つためにはさらに残忍になるべきという事実を。
残虐な人間たちを食い千切るためには身体に食い込むもりの洗礼を甘受しなければならないということを。

私が悪人の血筋になったとしてあまり悪くなることではない。
私が地獄にふさわしい人ならば、その地獄に彼らを一緒に引きずりこむだけだ。
私が苦痛を受けることが同族のせいなら、彼の血筋も同じ苦痛を受ければよい。
世の中には均衡が必要で、全ては元に戻ってくるから。
悪人の血筋が悪事をしでかすのは当然のことだから。

振り返るな。
もう帰る道はないのだから。

※本レビューの説明、例示、推測などの内容はレビューアの見解で、ドラマの内容と異なる場合があります。

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by sang-eo | 2013-07-28 16:49 | →シャハールの水族館 和訳

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